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もはやひねくれた目線からしか作品を見れなくなった男が個人の見解で過去の作品を評価していくブログ。※基本的にネタバレを含みます

態度の悪い店員とマナーの悪い客をひも解く。その②

前回、態度の悪い店員について掘り下げさせていただきました。
そちらがあまりにも長くなってしまったため、マナーの悪い客についてのお話と2つに分けて更新させていただきます。
もし前回の記事「生態調査 ~ 態度の悪い店員(愚店員)編 ~」をまだご覧になっていない方は、もしご興味があれば目を通していただけますと嬉しいです。

 ※
前の記事にも掲載させていただいたのですが、文面をシンプルにするために、彼らについての造語を作成いたしました。
お手数ですがご確認のほどよろしくお願いいたします。

・態度の悪い店員 ⇒ 愚店員:ヨミ「グテンイン」
・マナーの悪い客 ⇒ 愚客 :ヨミ「グキャク」


真面目に働いているのにいきなり理不尽な文句をつけてくる客、図々しく我が物顔で無理な注文を言ってくる客、困りますよね。
今回はそんなマナーの悪い客「愚客」について掘り下げていきます。

 

 

■生態調査 ~ マナーの悪い客(愚客)編 ~

 

まずは実際に体験した事例をあげる。

 はじめに、僕が昔カラオケ店でアルバイトをしていた時に、悪い意味で印象に残った利用客の事例をご紹介いたします。
(僕はそのお店ではアルバイトリーダーとして、お昼の時間に店長の代わりを勤めていました。)

そのお店は近隣に中学校が複数あり、放課後の時間帯には中学生がたくさん歌いに来てくれていました。
そんなある日、3人グループの中学生の男の子たちが無銭飲食をしました。
安さが売りのお店だったので被害額としては1,000円程度なのですが、犯罪行為であることに違いはありません。

彼らの手口としては、受付周辺が混雑している隙に一人ずつこっそり退店していく、というもので、忙しい時間帯でそれをやられると正直防ぎきれません。
入店時に記入してもらった受付用紙には架空の電話番号が書かれていたため、もう彼らを追う事はできないと判断し、仕方なく本部に報告書を提出しました。

そして次の日、彼らは何食わぬ顔で再度歌いにやってきました。
顔は覚えていたので、見た時にすぐ彼らだと気づいた僕は、3人の中でリーダーっぽい小太りの少年に以下の提案ごとをしました。

「昨日お金払わずに帰ったよね?警察には黙っておくから、昨日の分のお金を払うか、それができないならもうお店には入れないよう入店禁止にさせてもらうからね。どっちにする?」

そう伝えると、小太りの彼は「はい、わかりました」とだけ言い残し、帰って行きました。

次の日、その小太りの少年が、これまた小太りで金髪の母親を連れ2人でお店に現れました。
母親は激昂しながら、「責任者出てこい!!」と怒鳴りちらしています。

事務所にいた僕は何事かと受付に様子を見に行くと、小太り少年が「あっ、アイツや!アイツ!」と僕に指を差しています。
僕が母親に要件を聞くと、「お前か!ウチの息子を追い返した店員は!この店はどんな接客対応しとんねん!」との返答。

さらに「ちょっと騒いだくらいで追い返すとかアタマおかしいんちゃうんか!?カラオケは騒ぐとこやろ!」と続けてきます。
どうやらこの小太り少年は、僕に追い返されたことを、無銭飲食の事実を隠したうえで母親に泣きついたようでした。

概ね状況を察した僕は、目の前にいる知能の低い小太りのバカ親子を、どう料理しようか考え始めます。

その後に僕が取った対応と、彼らの結末については後ほど述べさせていただきます。
※話を引っ張って記事を最後まで読んでもらおうという魂胆はありません。
あくまでも愚客に対する生態調査を行なう流れ上、各事例にあったトピックを順序良くお伝えしたいという構成の都合です。
どうかご了承ください。

 

 

なぜ愚客は発生するのか。

前回愚店員の発生原因について述べさせていただいたように、愚客の発生原因にも触れていきたいと思います。

僕が思う愚客の発生原因、それは、ほぼ間違いなく「親の教育」と「今までの就業経験」が関係していると考えています。
まず「親の教育」についてですが、これは単に「親がバカだからそのバカを見て育ってしまった」というだけの非常にシンプルなものです。
カラオケ店で何組ものバカ親子を見てきたので間違いありません。
物腰の柔らかいパパやママと来店する子どもはみな良い子ばかりです。
もちろん家の中ではどうなのかまで判断できないため、あくまでも「外面は良い」という分類となりますが。

そして「今までの就業経験」についてですが、これも大きく影響しています。
これは何かというと、「接客業で働いたことがあるかどうか」というものです。
接客業で働いたことがある人は、おおよそ店側の事情を把握しています。
忙しい時間帯や時期・タイミング、新人教育中、急な欠勤による人員不足、などなど、自分が店員として味わったことがあるシチュエーションと重ねることで、「あぁ、今お店回ってないんだろうな」という予想がついたりします。

ですが、そのような経験が無い人には店側の事情が分かりません。
仮に経験が無くてもかしこい人なら事情を察知できるでしょうが、愚客はバカだから頭が働かないしイライラしてしまうわけなんですね。

 

愚客の行動パターンと定義。

次に、よくある愚客の行動パターンを簡単に記載してみます。
カラオケ店での経験から来る事例が多くなるかもしれませんがご了承ください。

・店側のルールを守らない。
例えば飲み放題のグラス交換制を守らないとか、セルフサービスとして設置している紙おしぼりを大量に持っていくとか、お店として守って欲しい一般的なルールを平気で無視する人達です。

・単なるクレーマー
これは愚客の真意ともいえるかもしれません。
ちょっとでもこちらのミスがあれば、必要以上に攻め立ててくる。
自分がエライと考えている最も哀れな人種です。

・暴れまわる子どもを放置する親。
これは客とか以前の問題で単に親としてバカなんだと思いますが、まぁ愚客の一種です。
まれに暴れまわる子どもをニコニコしながら見守る一級品のバカも存在します。

・不愉快なタメ口を使ってくる客。
例えば「ありがと~!」「ごちそうさ~ん!」「お兄ちゃんおかわりちょ~だい!」のような、気持ちの良い雰囲気が感じられるタメ語は当てはまりません。
「トイレどこや」「はよせぇ」「まだなん?」といった、明らかに店員を下に見るような言葉を使う客です。
小学生から国語やり直して来なさい、と言いたくなる人種ですね。

※セクハラをしてくる客について
これは犯罪行為なので、愚客というよりも犯罪者の分類となります。
よって、愚客の定義からは除外させていただきます。
刑事告訴で裁かれればいい。


まぁ他にもたくさん事例はあるかと思いますが、それらに当てはまる客を全て愚客としてしまうと、世の中愚客だらけになってしまいます。

僕の考える愚客の定義は「店員に対する気遣いが”一切”無い」というのが条件です。
もし上記で述べた行動パターンに該当する人でも、ほんの少しでも店員を気遣う気持ちがあれば愚客ではありません。
そういう人は、店員が嫌な顔せず丁寧に接客をしてあげたら、割とすんなり言う事を聞いてくれるもんです。
そのような対応が店員としての本来の仕事であり、接客の基本です。
「良いお客さんにだけ良い接客をする」という考え方は店員としては最悪です。

なので、ここで言う愚客とは、注意されても聞く耳を持たない、どうしようもないバカな客と定義しています。

 

愚客が来店した時の対処法。

次に、僕がカラオケ店員時代に取っていた、愚客への対処法を2つご紹介いたします。

1つ目は「笑顔レベルを最高値に上げて対応する」というものです。
普段の笑顔とは違い、とびっきりの笑顔を向けて接客します。
これは対処法、というよりも、何事もなく帰ってもらうための予防策といえます。
「あ、こいつ愚客かな」と感じた場合には、トーンを上げて対応しましょう。
トラブルなくやり過ごすことで、他のスタッフやお客さんにも迷惑をかけずに済ませることができます。
※もし「笑顔なんて嫌だ」という人がいれば、その人はそもそも接客業に向いていません。
クレームをもらいやすい単に愛想の悪い店員である可能性があるため、違う職場を検討しましょう。

そして2つ目、こっちがメインです。
これは1つ目の予防策を取っていたにも関わらず、愚客が騒ぎ出してしまった時の対処法です。
その対処法はずばり「他のお客さんを味方に付ける」というものです。
もしあなたが店員さんで、愚客があなたに向かって声を荒げて騒ぎ出した時、あなたは孤独を感じるかもしれません。
でも実は孤独ではありません。
なぜなら、その状況を周りで見ているお客さんたちは、必ずあなたの味方をしているからです。
「お前が騒いでる分他に迷惑かかってんだよ」
「あの客バカだな、何わがまま言って騒いでんの?」
「あの店員さんかわいそう」
のように、愚客をうっとうしく感じており、愚客の味方をする人なんていません。
でも、それは彼らの心の中の声なわけであって、現実的にあなたを助けてくれるわけではありません。
なので、そんな彼らの心の声をありがたく使わせてもらって、あなたが丁寧に代弁するんです。

でもそのまま伝えてはいけません。以下に例をあげます。

周囲の客の心の声①
「お前が騒いでる分他に迷惑かかってんだよ」
代弁すると
「あっあのっ・・他のお客様のご迷惑になってしまいますので、ご遠慮いただけませんでしょうか・・・?」

周囲の客の心の声②
「あの客バカだな、何わがまま言って騒いでんの?」
代弁すると
「あのっ・・申し訳ございません、他のお客様はみな様当店がお願いするルールに沿ってご利用いただいておりまして・・・、お客様だけ特別扱いをすることが出来ません・・・申し訳ございません・・・。」

周囲の客の心の声③
「あの店員さんかわいそう」
代弁すると
「あのっ、申し訳ございません、これ以上はこちらとしてもどうにもご対応ができませんで・・どのようにさせていただければご納得いただけますでしょうか・・・?」


こんな感じです。
シチュエーションによって周りのお客さんの心の声も変わります。
孤独を感じずに、しっかりその声に耳を傾けてください。

周りのお客さんの心を代弁して、「そうだそうだ!」という気持ちをたくさん集めることで、「その場にいる全員 vs 愚客」という勝ち試合を展開することができます。

愚客は基本的に安いプライドを持っていますので、店のムードが自分にとって不利なものになれば退散するかおとなしくなります。
そうなると、周りのお客さんも「よくやった!」「すっきりした!ありがとう!」と心の中で感謝してくれることでしょう。
優しいおばあちゃんとかがいたら「お兄ちゃん(お姉ちゃん)、よく頑張ったねぇ」と直接言葉をかけてくれる場合もあります。

大切なのは、絶対にこちらが店員としての態度を崩さない事です。
もしミスをしたなどで怒らせてしまった場合はもちろん謝る必要がありますが、愚客でない一般のお客さんなら、しっかり謝ったらプンプンしながらでも許してくれます。
でも愚客は許してくれません。
ただ、その場合でも愚客の「許さない」という行為が周りの客に「許してやれよ」という感情を抱かせるため、やはり勝ち試合に展開させることが可能なんです。

萎縮する必要はありません。
愚客よりもあなたの方が人間レベルは上です。
間違いありません。

 

カラオケ店での小太り親子に対する対応と結末。

無銭飲食をした小太り少年とその母親とのやり取りについて、続きを記載いたします。

母親がギャーギャーうるさいため、受付に並んでいた他のお客さんも僕らのやり取りに注目し始めます。
小太り息子はふんぞり返ってニヤニヤした態度を見せています。

僕は初めに「お子様からどのような内容のお話を聞かれたのでしょうか?」と確認を入れました。

母親は「どのようなって、普通にカラオケ遊びに行ったら偉そうな態度で追い返されたって!なぁ!?」と息子に再度確認を取り、息子も「おぉ」と偉そうに返事をしています。

ここで無銭飲食の事実を告げるも、息子は「はぁ!?そんなんしてないし!!人違いやろ!」と即答。
母親も顔を真っ赤にして「あんた、人の息子を犯罪者呼ばわりか!?」とさらにヒートアップ。
さらに息子が「証拠もないのによくそんなん言えるな!」と追撃。

その際に僕は「このバカ息子は受付伝票に偽名と架空の電話番号を書いたことでアシがつかないと高をくくっている」と確信しました。

次に僕は本心から「正直なところ、僕はてっきりお子さんがお母さんを連れて謝りに来てくれたと思っていました。残念です。」と気持ちを伝えました。
すると母親は「まだ言うてんのか!?息子は違うって言うてるやろ!警察呼ぶぞ!」と警察というフレーズで脅しをかけてきます。

「警察」と言えば相手を萎縮させらせられると思い込んでいるバカさ加減にあきれながら、僕は「わかりました。警察を呼びましょう」と賛同しました。

続けて、「ただその際にあちらの監視カメラで録画された一部始終の記録を警察に提出させていただきます。そこにはお子様が無銭飲食したという証拠が映り込んでいます。おそらく学校側にも通達が行くことになるかと思いますが、それでも構いませんか?」と伝えました。

そこで息子のはっと息を呑む音が聞こえました。
母親は頭が回らないようで「っ!?っ!?」と顔を赤くしながら言葉を探しては詰まらせています。
では警察に連絡しますねと電話を手に取ると、母親が「ちょっと待ち!!」とストップをかけてきました。

母親は息子に「あんたホンマにやったんか?」と問いかけるも、息子は「やってへん!」とまだしらを切ります。
母親は「やってへんって言うてるやないの!」とまだバカな事を言ってくるので、「はい、ですので警察に間に入ってもらいませんか?その際に映像を一緒にチェックされてはいかがでしょうか?」と提案しました。

すると母親は「もぉええ!!帰る!!」と出口の方へ歩き出したため、その背中に向かって「無銭飲食はお店としても困るので、○○くんの通う○○中学校に連絡だけさせていただきますね」とその親子の名字と彼が通う学校の名前を添えて警告しました。

僕が彼の名前と学校名を特定していたのは、彼が無銭飲食の翌日に学校の制服を着て現れ、彼の手に持っていた体操服の袋に大きく名前が書かれていたからです。

それに驚いたのか、母親は息子に「あんた!謝っとき!」と頭を下げさせ、他のお客さんからクスクスと笑われる中急ぎ足で帰っていきました。

 


というお話。

いかがでしたでしょうか?
これは何の着色もしていない事実です。

実際の彼らとの対応時間は10分程度だったかと思いますが、その間に僕らの周りには常連さん、一見さん含め、10人程度のギャラリーがいました。
あと受付のスタッフが2人と。

彼らが慌てて帰っていった後で、常連の女性の方に「困ったお客さんやねぇ」と声をかけてもらいました。
受付スタッフ達はクツクツと声を殺して笑っていました。

まぁ僕のケースの場合、圧倒的にこちらが有利な材料が揃っていたことと、相手がとんでもなくバカだったという、ある意味「美味しい勝負」だったといえます。
でも、やっぱり前述した愚客への対処法を守らないと泥試合になってしまう可能性も全然あったと思います。

愚客が現れても、落ち着いて、可能な限り周りのお客さんを味方に付けて、勝ち試合を展開していきましょう。

 

お客様は神様ではない。

最近ではもはや「お客様は神様」というフレーズも時代遅れになっている気がします。
それともいまだに有効なフレーズなのでしょうか。
接客業から離れた僕には細かいところまではわかりません。

ただ一つ言えることは、そんな言葉はあってはいけない、という事です。
お金は使う場所が無ければただの紙です。
使う場所があるからこそサービスを受けられる。
1,000円なら1,000円分の、100万円なら100万円分のサービスが受けられます。

そこで1,000円のサービスに5,000円の価値を求めるのは客として間違っているし、1,000円もらったのに500円のサービスしか提供しない店員も間違っています。
需要と供給のレベルが釣り合っていれば、客と店員の立場なんてフラットでありイーブンです。
もしも1,000円しか払っていないのに5,000円のサービスを提供するお店があれば、客側としてイーブンを超えた感動が生まれます。

逆に1,000円分のサービスしか提供していないのに、5,000円のチップを渡してくれるお客さんがいれば、店員側は「これからもどうぞご贔屓を」という感謝の気持ちと、企業としてのさらなる発展を強く思う事でしょう。

というか、「お客様は神様」とか、「客に向かってその態度はなんだ」とか、客が店員より上みたいに考える人間は、決まって財布のひもが固いです。
例え面倒な客でも、その店の月間売上の5%以上落としてくれるとかなら話は別ですが、愚客にはそんなお金はありません。
お金がない分、心のゆとりというのも無くなりがちになるんでしょう。
お金にはならないわ、長時間対応に人件費は取られるわで、はっきり言って愚客が来ない方がトータルの売上はプラスになるってもんです。
だから「お客様は神様」だなんていうやつは、店にとって最も来てほしくない「貧乏神」なんですよね。

 

店員としてのおもてなしは大前提

色々愚客について述べてきましたが、僕が定義する愚客は実のところそう滅多にいるものではありません。
仮にお店のルールを守らなかった客がいたとしても、もしかすると店側のシステムを知らない初来店の人かもしれません。
例えばレジに並ぶ位置が決まっているのに、知らずに違う場所に並んじゃったとか。
そんな人に「店のルールを守れよ」といった思いを抱いてしまう人は店員としてよくありません。
その際はしっかりと笑顔で「こちらにお並びくださいね」と明るく声をかけてあげるべきです。
もし自分が外国とかに行って、言葉もあまり分からず知らない間にルールを守れていなかった時に、「ルール守れよ」て店員に思われたら悲しい気持ちになりますよね。
それと同じです。

ただ、笑顔で促してあげてるのにも関わらずまだルールを守らない、我を通してくる、そんな人がいたらそいつは愚客です。
愚客用の対処法に切り替えましょう。

 

おわりに

第1話・第2話を通して僕が言いたかったのは、店員と客との最も適した関係性は「イーブン」である、という事なんです。
立場がイーブンなのではなく、人としてイーブン。
客だから偉い、店員だから偉くない、とかではなくて、客は店員に「サービスをありがとう」の感謝、店員は客に「来てくれてありがとう」の感謝、この感謝のイーブンです。
これが逆に、客は「金払ってんだから感謝しろ」、店員は「商売なんだから客が金払って当たり前」のような、感謝の無い関係性だとそりゃあいざこざも起こります。

でも、こっちが感謝の気持ちを抱いても、相手に全くそんな気が無かったら、損したような、片想いのような感情になるのも事実です。
ただここで重要なのは損得の問題ではなく、はたから見てどっちの方が大きな人間だと思われるか、自分はどっち側の人間で居たいか、という事なんです。

僕は極力「小さな人間」で居たくはありません。
それはプライドももちろん関係しますが、どちらかと言うと大きな人間を目指す方が世の中を広い目で見れる、というメリットを実感しているからです。
もちろんイラっとする時もありますけど、基本的に相手を許してあげる方が気持ちとして優位に立てる気がしますし、次の一手や改善策なんかも浮かびやすくなってきます。

こんなこと言うとまるで僕がその思考をものにしているかのように聞こえるかもしれませんが、そんなことはありません。全然ダメダメです。
ただ、自分はこっち側の人間で居たいな、と思うから、その思考を今後も止める事はありませんし、それが自分を律する、という事にも繋がると考えています。

僕は愚客、愚店員のどちらも、今後人間としての成長は一切期待できないと考えています。
なぜなら、彼らは自分の内側からでしか物事を見る事ができないからです。
どんなにおいしい料理を食べても、どんなに素晴らしい土地へ足を運んでも、彼らの見解は常に内側。
自分の持ち合わせた感情から、自分の持ち合わせた知識と言語のみでしか物事を測れないし表現できません。
「人を下に見る」という行為はとても哀れです。

立場的に自分が上であろうが下であろうが、色んな人から色んな何かを学ばないと人は成長なんてできません。
書籍や参考書に載っている事も単なる事実にすぎません。
大切なのは、得た知識をどのように活用するかということです。

なので、僕は愚客・愚店員どちらからも「反面教師」という意味での学びを感じます。
皆さんも是非、彼らに対して単に毛嫌いするのではなく、興味深い研究材料として扱ってみてください。


またまた話が長くなってしまいました。
最後まで読んでいただいた方、お疲れ様です。ありがとうございました。